カメラワークの編集

Umekitaのカメラワークは、カメラパスと、アンカーという2つのオブジェクトによって制御されています。 それぞれの位置や角度などのパラメーターを時間依存する変数として設定することで、シーン内を自由に動かすことができます。

ビューの設定



左上のプルダウンメニューで、視点の選択ができます。"Free"が上の操作法で自由に視点を操作できるモードです。 "Cam0"はカメラパスに従うモードで、時間を進めた時などに、自動的にカメラパスに従って視点が動きます。 その他の視点は、座標軸に沿った表示になります。 これらの視点は、ショートカットキーの0(Free) 及びに、1,3,7 と ctrl-1, ctrl-3, ctrl-7 に割り当てられています。
正投影と透視画法の切り替えはショートカットキーの5です。

カメラパスとアンカー

カメラパスは、位置と角度の情報を持っています。ただし、何かを着目しながらカメラを動かしたいときに、カメラの位置と角度を同時に正しく設定することは非常に難しい作業になります。そのため、「アンカー方向を向く」というモードが用意されており、このモードの時には、カメラは自動的にアンカーの方向を向くようになります。アンカーの位置も自由に編集することができます。

カメラパス

ハイトフィールドと同様に、パネル上部で位置(T)と角度(R)を設定することができます。

ビュータイプ

透視画法や、正射影、魚眼などの設定をします。

画角

画面の上下方向を基準にして画角を設定します。魚眼の時には180度が基本になります。透視画法のときには、あまり角度を大きくすると不自然な描画になるので注意してください。

アンカー方向、z軸の調整

カメラの向きをRのパラメーターを直接反映されるか、アンカー方向を向くようにするか設定します。また、捻り成分も効果的に利用するカメラワークを設定するのは難しいため「z軸を上に固定」チェックボックスを使ってz軸方向が常に画面の上方向になるように調整することができます。

セッティング

ステレオグラムの設定をします。詳細はステレオグラム、多視点立体視の設定を参照してください。

アンカーパス

アンカーは、向きなどの情報は利用しないため、位置のみが編集可能になっています。

タイムライン編集

カメラパスの位置など、時間変化させたいパラメータを編集するために、タイムラインパネルを使います。

シーン設定



シーンの長さを設定します。デフォルト状態ではシーンの長さは100フレームに設定されています。秒間30枚の滑らかなアニメーションで考えると、3秒ちょっとしかないことになるので、必要に応じてシーンの長さを調整します。
その際に、キーの再配置の設定を「再配置する」にすると、次に述べるキーフレームの位置がシーンに合わせて変化します(シーンの長さが100フレームのときに50の位置にあるキーフレームは、シーンの長さを200にすると、100の位置に移ります。アニメーションをゆっくりにするために全体のフレームを増やすときに使います)
一方再配置しない場合は、キーフレームの位置は変わりません。(追加でカメラワーク設定を後ろに伸ばしてゆく、といったときに使います)

スライダー


タイムライン上の赤い線が現在の時間フレームを表します。スライダーを使って時間フレームとワーキングエリアの範囲を設定できます。 メインのスライダーの左側のテキスト入力窓で、数字入力で変更することもできます。

ワークエリアと表示エリア



タイムライン上部の2つの緑のスライダーで、表示エリアとワークエリアを設定できます。再生などの機能はワークエリア上でのみ有効になります。シーンの一部だけを再生したいときなどに使用します。表示エリアは、シーンが長すぎるときなどに時間の一部を拡大して表示するときに使います。

キーフレーム

デフォルトでは、パラメータは時間依存が「OFF」になっており、すべてのフレームで一定の値になります。
時間依存を「ON」にするには時計ボタンをクリックしてください。時間依存するパラメータは、タイムライエディタで編集します。 キーフレームをタイムライン上に打つことで、その間の値は自動的に補間されます。

キーの挿入と除去は、右クリックメニュー、または画面左のチェックボックスによって行うことができます。また、プロパティウィンドウで数値入力をすることでも自動的にキーが挿入されます。位置など多次元のパラメータは、x,y,zの3成分に対してバラバラにキーフレームを打って編集することができます。バラバラに編集をするときには リンクボタンを押してリンクモードを解除してください。
また、キー上でのダブルクリック、または右クリックメニューから呼び出すことのできるダイヤログによって、数値的にキーフレームの値を編集することができます。

数値入力

補間のタイプについては、現在次のモードが実装されています。

LINEAR, HERMITE(AUTO), HERMITE(SEMIAUTO), HERMITE, STEP


LINEARキーフレーム間を線形補完します
HERMITE(AUTO)キーフレーム間は3次関数で補間されます。キーフレームでの速度は、前後のキーフレームから自動的に計算されます。
HERMITE(SEMIAUTO)「Ease Factor」パラメータを設定します。この値はそのキーフレームでの速度に掛け合わされます。 0に設定された時には、徐々に速度を落としながらその値に近づいてゆき、キーフレーム上でちょうど速度0になあります。 この機能によって、「イーズイン」「イーズアウト」といわれる動きの演出を行うことができます
HERMITEキーフレーム上での速度数値入力します。
STEPステップ関数的にパラメーターを変化させ、補間はしません。急に文字を画面内に表示させるといった場合に利用できます。

キー配置ボタン

時間変化させたいパラメータの中でもっとも良く変化させるものはカメラの位置とアンカーの位置でしょう。それらのキーを簡単に設定するボタンが特別に用意されています。



左下のボタンは、それぞれ「現在見ているビューの位置(及びピボットの位置)」と同じになるように、アンカーの位置、カメラの位置、回転成分のキーをセットする機能があります。これにより、わざわざ数値入力をしたり、カメラをGUIで掴んで動かすこと無しに、カメラワークの設定をすることができます。

シャイボタン

パラメータの数が増えすぎた場合などに、タイムライン上から一時的に隠すことができます。それぞれのパラメータのシャイボタンと、全体的なシャイボタン(左上のボタンです)をチェックすることで、そのパラメータは表示されなくなります。 もし必要なパラメータを隠してしまった場合には、左上のシャイボタンをオフにすることで、すべてのパラメータが表示されます。

アニメーション



画面下のボタンによって時間をコントロールできます。

間隔の数値は、再生時にスキップするフレーム数を設定します。たとえば間隔2の場合は 0, 2, 4, 6, .... のフレームを表示します。アニメーションを速くするときなどに使います。

また、補間数は再生時にフレーム間を何コマで補間するかを設定します。たとえば補間数5で全10フレームのシーンから連番画像を作ると、全部で50枚の画像が出力されることになります。