Umekitaから高品質な映像製作用の連番ファイルを作成するために、PovRayを利用してレンダリングを行います。 Pov-Ray のバージョンは 3.7 を対象としています。
Pov-Rayでのレンダリング「作業パス」 で設定した作業用フォルダに Pov-Ray 用ファイル(*.pov, *.ini)を出力し、 「実行パス」 で設定したパスで Pov-Ray を呼び出して、これらのファイルのレンダリングを実行することで実現しています。
(カメラ位置は左上のビューのカメラになります)
存在しないパスが入力されているときは、左のボタンが赤く表示されます。
Export Pov-Ray用ファイルの出力だけを行います。PovRayの実行を自分でするので手間は増えますが、バッチを組んだりなど自由度が高くなります。
アニメーションは連番のPov-Rayファイルを出力することで実装しています。
以下レンダリング用のパラメータです。詳しい詳細はPovRayのHelpなどを参照してください。
凹んだ部分など、環境光の入りづらい部分が自然に暗くなるなど、質感が向上します。
計算は基本的に重く、パラメータの調整が難しいので、ここぞという場面で使います。
ラジオシティは「予備計算のみ」でも一通り機能はします。フルに計算をするとより正確になりますが、その分精度が悪いと不自然になるため、パラメータをより高精度に(つまり計算を重く)する必要があります。
ガラスのような、半透明で1以外の屈折率を持った物質によって、レンズのように光が集まったりする効果を計算します。
これも計算は基本的に重く、パラメータの調整が難しいので、ここぞという場面で使います。
焦点の位置から前後にはずれたものがぼけて写ります。スケール/焦点までの距離でぼけの程度が決まります。
焦点の位置は、カメラからの距離で設定するか、原点などの空間上の場所で設定をすることができます。
焦点ぼかしも比較的重い効果なので、必要に応じて品質の数値を調整してください。
適度な焦点ぼかしは、実際に測定器具にボケがあるかどうかに関わらず、作成するCGに「小さい」雰囲気を出すために効果的です。(実際のカメラでも小さいものを写すときにぼけが発生します)
ノイジーな画像データをレンダリングするときに、周囲のピクセル情報で平均化して滑らかにします。元の画像に画像処理ソフトなどで手を加えることをせずに、PovRay上で平均化の処理を行います。
Pov-Ray の Ver 3.7 から OpenEXR と HDR でハイダイナミックレンジの出力できるようになっています。
こうしたフォーマットは、(255, 255, 255) 以上の明るさなども情報として持っているので、対応するソフトなどで後処理としてグレアなどをかけるのに使うと、キラキラした表現などができます。
.iniファイル内に記述されるパスはデフォルトではファイル名のみですが、絶対パスをチェックすると絶対パスで記述します。スクリプト作成時などでは必要に応じて選択してください。
シーケンシャル | アニメーション用に連番の Pov-Ray 用ファイル(*.pov, *.ini)を作成します。 一組のシーンファイルが、アニメーションの中の一枚の画像に対応します。 複数のマシンにコピーをして、並列でレンダリングを行うといったことが可能です。 |
フライスルー | シーンが完全に固定で、カメラだけが移動をする時に使えます。 カメラワークを数式で記述して*.povファイルを作成し、PovRayが1組のファイルから連番画像を作成します。 シーンファイルが1組だけなので、ファイルの移動などが簡単になります。 |
半透明なものを光が何回透過するまで計算するかです。小さくすると軽くなります(やりすぎると絵が壊れます)。半透明な等値面などを使っている場合に影響します。
アンチエイリアス処理のパラメータです。閾値を下げて精度を上げると画面は綺麗になりますが、計算時間が伸びます。
SSS(Sub Surface Scattering 表面下での光の散乱)が有効になっている物質をレンダリングするときの品質のパラメーターです。実用的な品質には数百程度が必要なことが多く、非常に重い処理になります。