Affiliation：University of Fukui

Abstract：粘塑性流体乱流のLESモデルを構築するための基礎的研究として，Herschel-Bulkleyモデルを用いて粘塑性流体のDNSを実行した．そして，乱流統計量と瞬時構造をニュートン流体の場合と比較することで，粘塑性流体の発達した壁乱流の特徴を明らかにした．また，流体の降伏応力の変化による乱流構造の変化にも注目した．特に，乱流統計量の観点から，速度ストリークや縦渦といった乱流構造の変化を定量的に調べた．さらに，流れの状況により変化する粘度を考慮した空間スケールの正規化を粘塑性流体乱流の予測結果に適用し，渦度変動強度や速度変動強度の壁からの距離，平均ストリーク間隔をニュートン流体の場合と比較し，その正規化の有用性を確かめた．以上のことから，粘塑性流体乱流の乱流構造の空間的特徴をニュートン流体の場合と同じように表現できる空間スケーリングの方法は，乱流構造に基づいた乱流制御の実現のために必要な知見になることがわかった．

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（Journal paper）

• Takashi Ohta, Yuta Onishi, and Yasuyuki Sakai, “Modulation of wall turbulence by propagating flame of premixed hydrogen-air combustion”, Combustion and Flame, Vol.241(2022), pp.112132, https://doi.org/10.1016/j.combustflame.2022.112132
• Takashi Ohta, Akihiro Hayashi, and Shogo Tsuzuki, “A novel LES method for predicting drag reduction in viscoelastic fluid based on the time period of turbulence structures”, Journal of Non-Newtonian Fluid Mechanics, Vol.309(2022), pp.104924, https://doi.org/10.1016/j.jnnfm.2022.104924
• Takashi Ohta, Ryota Hirata, and Yasuyuki Sakai, “DNS predictions of NOx production in developing turbulent mixing layers with non-premixed hydrogen–air combustion”, Journal of Turbulence, Vol.23, No.11-12(2022), pp.636-654, https://doi.org/10.1080/14685248.2022.2156524

（Domestic conference/wokrshop）

• 都築 昇悟, 太田 貴士, ”粘弾性流体乱流のためのミニマルフローユニットにおける時間スケーリングに基づくLESモデル”, 日本流体力学会 年会2022, Sep. 2022
• 中澤 勇亮, 太田 貴士, ”壁乱流の遷移時および遷移後に発生する空力騒音の観察”, 日本流体力学会 年会2022, Sep. 2022
• 白畑 風太郎, 太田 貴士, ”円柱に沿う流れの DNS による乱流構造の普遍的性質の検証”, 第20回日本流体力学会中部支部講演会, Dec. 2022
• 浅野 柚, 太田 貴士, ”高解像度DNSによる渦キャビテーションの発生と乱流渦の変化の観察”, 流体工学シンポジウム2022（第70回北陸流体工学研究会）, Dec. 2022
• 上野 玄稀, 永井 優河 ,太田 貴士, ”壁乱流のDNSにおける水素予混合燃焼火炎伝播とNOx生成の予測”, 流体工学シンポジウム2022（第70回北陸流体工学研究会）, Dec. 2022
• 道坂 大介, 太田 貴士, ”粘塑性流体乱流のDNSの実現と乱流構造の観察”, 日本機械学会 北陸信越支部 2023年合同講演会, Mar. 2023
• 皆本 慧, 太田 貴士, ”過冷却凝固しつつある液体における乱流構造と凝固要素の関係の解明”, 日本機械学会 北陸信越支部 2023年合同講演会, Mar. 2023
• 黒田 陸真, 太田 貴士, ”回転する円柱に沿う流れにおける乱流変調の予測”, 日本機械学会 北陸信越支部 2023年合同講演会, Mar. 2023