Developing Non-Equilibrium Soft Matter Physics

 

Author:Takeshi Kawasaki
Affiliation:D3 center, The University of Osaka
Abstract:本研究は,非平衡物理学における重要課題であるガラス転移の起源の解明を目的とするものである.ガラス転移は多様な物質系に普遍的に見られる現象であるが,粘性の発散的増大をもたらす物理機構はいまだ十分に理解されていない.その理解の鍵として,動的不均一性の存在が広く認識されている.これは,乱雑な粒子配置にもかかわらず,粒子変位に臨界的な遅い揺らぎが現れ,ガラス化に伴ってその相関長が増大する現象である.この不均一性の起源が粒子構造に由来するか否かは,ガラス転移を熱力学的相転移として記述できるかどうかを左右する本質的な問題である.本研究ではこの課題に対し,深層学習手法を粒子構造の解析に適用し,学習過程において動的情報を一切与えることなく,粒子ダイナミクスと強い相関をもつ構造指標の抽出に成功した.本結果は,ガラス転移に伴う特徴的な構造発達の存在を示唆する重要な知見である.なお,本研究では,SQUIDを用いて,深層学習に必要なトレーニングデータの生成を分子動力学シミュレーションにより行った.本研究成果は現在論文にまとめていることろである.

 




Posted : March 31,2026