RIIT Tutorial 2016 - Julia & FreeFem++
九州大学 情報基盤研究開発センターにて、代表的なフリーソフトウェアである Julia とFreeFem++ の実習付きチュートリアルを開催します.(共催:大阪大学 サイバーメディアセンター)
参加をご希望の方は下記のページを御覧ください。
九州大学 情報基盤研究開発センターHP 案内ページ
申込期限は,11月18日(金)となります。
科学技術計算専用言語 Julia
日時
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11月24日(木) 13:00 - 17:00
講師
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降籏 大介 氏(大阪大学 サイバーメディアセンター)
概要
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Julia はマサチューセッツ工科大学 (MIT) で開発された科学技術計算専用言語でMatlab や Python によく似た使いやすさと C 言語や Fortran と同等の高速さを兼ね備えた最先端軽量プログラミング言語として注目されています.Julia の文法は科学技術計算に適しており,BLAS, LAPACK, GMP などの定番ライブラリが最初から組み込まれています.整数・実数の任意精度計算,並列計算,オブジェクト指向のさらに先の多重ディスパッチをサポートしています.1,000 以上のユーザ作ライブラリ (Package) が公式に登録されています.C, Python,Fortran などの他の言語との相互呼び出しが可能であり,外部プログラムの呼び出しなどのシェル的な利用もできます.ドキュメントも完備されており,ユーザコミュニティも活発です.MIT ライセンスとしてフリーかつオープンソースであることも大きな特長です.
本チュートリアルでは, Julia 言語そのものについての入門的解説から始め,非線形偏微分方程式の求解を例にした Julia による数値解析手法の紹介,および並列計算について解説します.
プログラム
13:00 - 14:10 | Julia 言語そのものについて入門的解説 |
14:25 - 15:35 | Julia 言語による数値解析 - 非線形偏微分方程式を例にして |
15:50 - 17:00 | Julia 言語による並列計算 |
FreeFem++ による有限要素プログラミング
日時
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11月25日(金) 10:00 - 17:00
講師
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鈴木 厚 氏(大阪大学 サイバーメディアセンター)
概要
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FreeFem++ はパリ第六(ピエールマリーキュリー)大学の J.-L. Lions 研究所のF. Hecht 教授らによる有限要素法ソフトウェアパッケージです.有限要素メッシュの生成,離散化行列の線形ソルバーおよび可視化の一式を網羅しているため,ユーザーは数理モデルの構築,時間発展の離散化,非線形問題の解法に専念にできます.弱形式の離散化プロセスを専用のスクリプト言語とデータ構造で非常に簡単に記述できるところが,通常の専用あるいは汎用有限要素解析ソフトウェアとの大きな違いです.
もともとは数値計算の教育を目的として作られましたが,並列計算や 3次元要素を扱う機能を拡張し,有限要素法によるシミュレーションのプロトタイプ実行を実現する優れたソフトウェアになっています.
FreeFem++ は非常に強力なツールですが,その反面,ソフトウェアを使いこなすためには有限要素法の数学的記述法とスクリプト言語記述の知識が必要になります.本チュートリアルでは,代表的な偏微分方程式の弱形式による記述法から始め,剛性行列の記述方法と連立一次方程式ソルバーの利用法,非線形反復の実現方法を概観します.3次元計算では,連立一次方程式を GMRES 法などの反復法で解くことになりますが,適切な前処理を選択することが高速計算のためには重要になります.直接法を部分的に取り込んだ Additive Schwarz 法による前処理を紹介します.
プログラム
10:00 - 11:00 | 偏微分方程式と弱形式 - Poisson 方程式,Navier-Stokes 方程式,静磁場方程式 |
11:15 - 12:15 | 弱形式から有限要素剛性行列へ - 疎行列と連立方程式,非線形反復のための Newton 法 |
13:45 - 14:45 | FreeFem++ 言語 - matrix, array, for loop, function |
15:00 - 17:00 | 3次元問題と実習 - Additive Schwarz 前処理による GMRES 法を用いた反復解法 |
Date : Nov 24(Thu) 1:00 p.m. - 5:00 p.m.参加をご希望の方はこちらを御覧ください
Nov 25(Fri) 10:00 a.m. - 5:00 p.m.
Instructor: 九州大学 情報基盤研究開発センター
Cosponsored : 大阪大学 サイバーメディアセンター
Venue: 九州大学 情報基盤研究開発センター(伊都) 2階 多目的教室<access>
Type :
Quota: 30名
Application deadline: 11月18日(金)