FtraceとPROGINFでベクトル率が異なる

自動並列化やOpenMPなどで、ノード内の並列化を実施している場合、両方の値が異なるケースがあります。
 
自動並列およびOpenMP並列実行時には、主プログラムの実行開始前にスレッドを生成し、並列区間に実行が到達するまでの間「スピンウェイト」して待機しています。また、並列区間の実行が終わると次の並列区間まで再度スピンウェイトします。
NEC Fortran ユーザーズマニュアル「7.3.2 スレッドの生成・解放
 
このとき、スピンウェイト、つまりスレッドが待っている時間分の演算数等(ベクトル化率を算出する際の分母)がPROGINFでは加算されますが、ftraceでは加算されない動きとなります。そのためPROGINFとftraceのベクトル演算率に差異が発生し、PROGINFではfttraceに比べ低いベクトル化率となります。