氏名：関口　昂臣
所属：高知大学大学院　総合人間自然科学研究科　応用自然科学専攻
概要：クォークなどの間に働く強い相互作用は量子色力学（QCD）によって記述されると期待されているが、そのQCDにおいてクォークの閉じ込め機構は解明すべき重要な問題である。その閉じ込め機構に対し有効的なアプローチの一つとして、クォーク・反クォーク間のポテンシャルが、線形ポテンシャルを形作り、その本質的な役割をmagnetic monopole が担っているとする双対超伝導描像が知られている。
線形ポテンシャルの勾配であるstring tension は閉じ込めに関して重要な量であり、有限温度系においては温度上昇に伴い、小さくなり相転移温度を境に0 になる。
MA ゲージなどの部分ゲージ固定やゲージを固定しない場合の計算結果で、string tension に対しAbelian dominanceやmonopole dominanceといった双対超伝導描像を後押しするような結果が確認されている。しかし、非閉じ込め相でとされている相転移温度以後の領域においても０にならない量としてspatial string tension が知られている。この量に対しAbelian ゲージ場やmonopole の配位が寄与するかは自明ではない。
そこで有限温度SU(2) ゲージ理論において特定のゲージでゲージ固定をしない場合のspatial string tension に対しAbelianゲージ場やmagnetic monopoleの振る舞いについて調査した。

 
論文掲載,発表実績:
（発表実績）

• 発表者：関口　昂臣　
  件名：第37回素粒子論グループ四国セミナー
  講演題目：SU(2)Lattice QCDにおける赤外有効自由度と空間的弦張力　
  日時：2014年12月13、14日
  場所　新居浜高専