配列リード直接比較によるゲノム構造変異解析法の開発

 

氏名:加藤 有己

所属:大阪大学大学院医学系研究科

概要:腫瘍由来のゲノム構造変異や、ゲノム編集で生じ得るオフターゲット変異を、簡便かつ高精度に検出する計算方法が求められている。本研究では、正常サンプルおよび変異サンプルのハイスループットシークエンサーから得られる配列リード群を直接比較することで、ゲノム参照配列へのマッピングが原則不要で、かつ複雑なフィルタリングも不要な変異検出法Bivartectを開発した。シミュレーションデータでは、Bivartectは既存手法に比べて同等以上の精度を達成した。また、実際のゲノム編集データで、他手法に比べて候補変異数が圧倒的に少なく、かつ既知の変異を含んでいることから、提案手法は変異検出における擬陽性率の低減に貢献すると期待される。

 

論文掲載,発表実績:
(国内研究会等発表論文)

  • 新村 啓介, 加藤 有己, 河原 行郎, "ビット列のソートに基づくリード直接比較による高速省メモリゲノム構造変異解析," 第53回情報処理学会バイオ情報学研究会, 情報処理学会研究報告, 2018-BIO-53 (12), Mar. 2018.
  • 加藤 有己, 新村 啓介, 河原 行郎, "配列リード直接比較による高精度省メモリゲノム構造変異解析," 第41回日本分子生物学会年会, 1P-0792, Nov. 2018.

 




Posted : 2019年03月01日