全原子モデル自由エネルギー解析に基づくポリマー材料への成分収着動態の解明

 

氏名:Hiroyuki Kubota1,Ryota Matsuba1,Nobuyuki Matubayasi2

所属:1Japan Tobacco Inc.,2Osaka University

概要:
目的:ポリマー材料への低分子化合物の収着性を全原子モデルで解析する
内容:分子動力学(MD)シミュレーションとエネルギー表示溶液理論を融合させた手法により、セルロースアセテート(CA)に低分子成分 (Propylene glycol (PG), l-Menthol, Glycerol triacetate (GTA)) が収着する際の溶媒和自由エネルギー (Δμ) を計算した。CAはアセチル置換度 (DS) の異なる3水準 (2.0, 2.5, 3.0) を対象とした。
結果:各成分の収着時の溶媒和自由エネルギー (Δμ) において、GTAは他の化合物より低値であり、収着しやすいことが示された。また、PGはDSの増大に従ってΔμが低値になる傾向がみられた。一方、GTAはDSの増大に従ってΔμが高値になる傾向がみられ、各DSにおける各化合物の収着性が定量的に示された。

 




Posted : 2021年03月01日