所属：同志社大学大学院　理工学研究科

概要：導電性テンソルを用いたFDTD (Finite-Difference Time-Domain) 法により，厚さ3 mmの多層構造炭素繊維強化プラスチック (CFRP) パネルの落雷点に配置された金属ファスナの有無が，電流分布と温度上昇に及ぼす影響を調べた。CFRPパネルは0.2 mm厚の層で構成されており，各層は繊維方向に起因する異方的な導電性を有している。CFRPパネルの最上層の中央に上から電流を流し，2つの窓枠上の完全導体板の四隅から吸収境界の側面にリード線を接続し電流を逃がしている。シミュレーションの結果，金属ファスナがある場合には注入された電流が下層に多く流れ，局所的な激しい温度上昇が抑えられるが，金属ファスナがない場合には局所的に大きく温度が上昇することがわかった。

論文掲載,発表実績:
（その他）

• 長谷川航大，三木望夢，馬場吉弘，長岡直人，「導電率テンソルを適用したFDTD法によるCFRPパネルの電流分布解析」，令和2年電気学会B大会，オンライン (2020-9)
• K. Hasegawa, “FDTD Analysis of Lightning Current and Temperature Distributions in a CFRP Panel with Conductivity Tensor Technique,” International Symposium on EMC and Transients in Infrastructures and International Student Session (ISET-ISS2020), Online (2020-12)