全原子モデル自由エネルギー解析に基づくポリマー材料への成分収着動態の解明

 

氏名:Hiroyuki Kubota1,Ryota Matsuba1,Nobuyuki Matubayasi2

所属:Japan Tobacco Inc1,Osaka University2

概要:
目的:ポリマー材料への低分子成分の収着性を全原子モデルで解析する
内容:分子動力学シミュレーションとエネルギー表示溶液理論を用い、セルロースアセテートに低分子成分(H2O, CO2, CH4)が収着する際の自由エネルギー(ΔG)を計算した。また、低分子成分とCAの間に働く静電相互作用(Eel)、van der Waals相互作用(EvdW)を個別に解析し、収着性に寄与する分子間相互作用を検証した。セルロースアセテートはアセチル置換度の異なる3水準を対象とした。
結果:左下に各成分のΔGを、右下に分子間相互作用(Eel, EvdW)を示す。ΔG はH2O > CO2 > CH4であり、極性分子が収着しやすいことが示された。また、DSが増加すると各成分においてΔGが減少する傾向がみられた。 分子間相互作用解析から、 CAへのH2O収着はEelが支配因子であることが明らかとなった。非極性分子(CO2, CH4)を比較するとEelに差異がみられた。CO2の四重極による影響と推察され、ΔGが異なる要因が明らかとなった。

 




Posted : 2022年03月01日