三角柱セルを用いた周囲電界中の帯電航空機モデルのFDTDシミュレーション

 

氏名:岡田 翔吾

所属:同志社大学大学院 理工学研究科

概要:航空機が雷撃を受けるのは,雷雲下の電界により,機体端部に電荷が集まり,そこからリーダ放電が雷雲及び大地に向けて進展し始めるからである。逆極性電荷を発生させ,機体の電荷量を制御できれば,機体からのリーダの発生や進展を抑制することが原理的には可能である。本論文では,有限差分時間領域法(FDTD法)を用いて雷雲下の周囲電界及び45度の角度で傾いている航空機を模した。そして,航空機モデルの端部電界を解析した。航空機モデルが帯電していない場合,上端部の正電界が臨海破壊電界より高く,絶縁破壊が始まることが確認される。-200 nC帯電させた場合では,対応する臨界破壊電界よりも小さくなることが確認される。このことは,航空機に負の電荷を供給すれば,周囲電界における航空機のエッジ部や突起部の電界を緩和できることを示している。

 

論文掲載,発表実績:
(国際会議会議録掲載論文)

  • S. Okada, Y. Baba, H. Tsubata, T. Nishi, H. Miyaki, S. Kamiyama, and T. Okada, "Analysis of electric field on an aircraft model under a thundercloud using the FDTD method with triangular-prism cells," International Workshop on High Voltage Engineering (IWHV), no. EPP-22-100/SP-22-035/HV-22-081, Naha, Okinawa, 2022.

 




Posted : 2023年03月31日