Computational chemical study on heavy element containing compounds
氏名:Masashi Kaneko
所属:Osaka University
概要:アクチノイド元素であるU, Thは、数~数10 eVという超低エネルギーの核励起状態(235mU, 229mTh)を持つ。これらの励起状態からの核壊変は、束縛電子に影響を及ぼすため、原子核がどういう化学状態にあるかによって壊変特性が変化する。235mUの実験において、ハロゲン化ガスとの反応生成物は、235mUから235Uの壊変における半減期が、Cl, Br, I, Fの順に短くなることが知られており、その機序を明らかにすることは本研究の目的である。本研究では、ORCAやDIRACなどの量子化学計算プログラムを用いて、235mU-ハロゲン化物のモデル化及び電子状態解析による半減期予測を行った。その結果、Uの電子状態は、結晶や結合するハロゲンの種類によって変化し、その6p, 6d電子数変化と235mUの半減期変化を相関づけることに成功した。
Posted : 2025年03月31日