量子化学計算による1,1,2-トリクロロ-2-アリールエチレンにおける熊田カップリング反応の遷移状態探索と反応選択性の解析

 

氏名:西谷 京祐
所属:近畿大学 理工学部 エネルギー物質学科
概要:本研究では、1,1,2-トリクロロ-2-アリールエチレンにおける熊田–玉尾–コリューカップリング反応の反応機構を解明するため、大阪大学D3センターの大規模計算機システムを用い、密度汎関数法(DFT)に基づく量子化学計算を行った。
具体的には、計算ソフトGaussian 16を使用し、B3LYP/LanL2DZレベルにて、酸化的付加から還元的脱離に至る各素過程の遷移状態探索および反応経路解析(IRC計算等)を実施した。
解析の結果、本反応の部位選択性は、最初の酸化的付加段階における速度論的要因によって決定され、全過程を通じて経路Bの優位性が維持されることが理論的に裏付けられた。本計算により、多段階で複雑な本反応系の反応選択性に関する理論的基盤を構築した。

 




Posted : 2026年03月31日