閉鎖性海域における低塩分水の動体と海水交換に大雨と風が与える影響

 

氏名:小林志保

所属:京都大学フィールド科学教育研究センター

概要:日本では気候変動によって極端な降水が増加することが予測されており、それに伴う沿岸域の低塩分化の強化や長期化が、水産業において重要な海洋生物に影響を及ぼす可能性がある。閉鎖性海域は養殖場としてよく利用されているが、出水後に低塩分水が滞留しやすく、極端な降水の影響を受けやすい。閉鎖性海域における気候変動の影響を評価し対策を講じるためには、地形や小河川の影響を受ける複雑な低塩分水の動体を明らかにする必要がある。本研究では閉鎖性海域である石川県七尾湾をモデル海域として、河川流量を降水量から推定する河川モデルと、これを反映させた海洋モデルを構築し、海況の再現を行った。さらにこれらのモデルを用いた感度実験により、降水量や風などの気象条件と低塩分水の動態や海水交換の関係性を明らかにした。
 




Posted : 2025年03月31日