過去のチューニング事例を教えてください
過去に、(株)日本電気と本センターが協力してチューニングした事例をご紹介いたします。
なお、利用者番号での認証が必要となっておりますので、ご了承ください。
過去に、(株)日本電気と本センターが協力してチューニングした事例をご紹介いたします。
なお、利用者番号での認証が必要となっておりますので、ご了承ください。
I-CACHE、O-CAHCEとは、SXにてプログラムを実行後に出力される「プログラム情報※1」内の項目の一つです。
名称)
I-CACHE : 命令キャッシュ(ミス)
O-CACHE : オペランドキャッシュ(ミス)
意味)
スカラユニット用のキャッシュ(I-CACHE、O-CACHE 両方共)。
「プログラム情報」ではプログラム中でベクトル化されていない、
スカラ処理部分におけるキャッシュミス時間を表示している。
キャッシュ構成)
スカラマシンの有している L1 キャッシュと同等の機能。
SX-9 の場合は32KB(256B/キャッシュライン * 64エントリ * 2way)を有している。
チューニング方法)
1.スカラ処理部分を可能な限りベクトル化する。ベクトル化することにより
キャッシュミス時間は自動的に削減される。
2.極限までベクトル化した後もキャッシュミス時間が残る場合、
スカラマシンと同様にキャッシュのスラッシング対策を行う。
具体的には、O-CACHE値等で 2way で追い出し(スラッシング) が
発生しているかどうかを確認し、スラッシングが発生している場合は
配列をずらすことでスラッシングを回避してキャッシュヒット率を高める。
これによりキャッシュミス時間を削減する。
※1プログラム情報
ジョブスクリプトに「setenv F_PROGINF DETAIL」を指定する事で標準エラー出力に出力
出力例(英語):
****** Program Information ******
Real Time (sec) : 1.055745
User Time (sec) : 0.009741
Sys Time (sec) : 0.019627
Vector Time (sec) : 0.000047
Inst. Count : 1887787.
V. Inst. Count : 2284.
V. Element Count : 324751.
FLOP Count : 26141.
MOPS : 226.902166
MFLOPS : 2.683605
A. V. Length : 142.185201
V. Op. Ratio (%) : 14.692927
Memory Size (MB) : 192.031250
MIPS : 193.798070
I-Cache (sec) : 0.002054
O-Cache (sec) : 0.001399
Bank Conflict Time
CPU Port Conf. (sec) : 0.000010
Memory Network Conf. (sec) : 0.000007
Start Time (date) : Wed Nov 17 00:24:43 JST 2010
End Time (date) : Wed Nov 17 00:24:44 JST 2010
出力例(日本語):
(環境変数「setenv LANG japan」を指定)
****** プログラム情報 ******
経過時間 (秒) : 1.044924
ユーザ時間 (秒) : 0.010063
システム時間 (秒) : 0.020361
ベクトル命令実行時間 (秒) : 0.000050
全命令実行数 : 1891084.
ベクトル命令実行数 : 2284.
ベクトル命令実行要素数 : 324751.
浮動小数点データ実行要素数 : 26146.
MOPS 値 : 219.969293
MFLOPS 値 : 2.598231
平均ベクトル長 : 142.185201
ベクトル演算率 (%) : 14.671042
メモリ使用量 (MB) : 192.031250
MIPS 値 : 187.924476
命令キャッシュミス (秒) : 0.001853
オペランドキャッシュミス (秒) : 0.001798
バンクコンフリクト時間
CPU ポート競合 (秒) : 0.000008
メモリネットワーク競合 (秒) : 0.000007
開始時刻 (日付) : 2010年 11月 30日 火曜日 15:25:14 JST
終了時刻 (日付) : 2010年 11月 30日 火曜日 15:25:15 JST