第1回 並列Fortranに関するシンポジウムのご案内(8/18)

大阪大学サイバーメディアセンターが協賛しております並列Fortranに関するシンポジウムについて、下記のとおりお知らせいたします。
 
 
「並列Fortranの現状と展望」~Fortranは絶滅危惧種なのか?~
日時:2015年8月18日(火) 10:30 - 17:45
場所:理化学研究所 計算科学研究機構 セミナー室(兵庫県神戸市中央区港島南町7-1-26)
 
概要:
 HPF推進協議会は,並列Fortranを推進すべく,HPFの入門書「PCクラスタで並列プログラミング」の出版を含んだ活動を続けてきましたが,最近の状況を鑑みると,並列FortranというよりFortranそのものの将来が危惧される事態に直面していると感じています.まさに,Fortranは絶滅危惧種の仲間入りを果たそうとしているのではないかという危機感を覚えます.
 
 実際,多くの大学ではFortranを教えませんし,そもそもプログラミング自体を教えないことも多いです.このままでは,Fortran文化が廃れてしまい,膨大なFortranのプログラム財産は,誰にも使われない遺産とならざるを得ません.しかし,HPF推進協議会は,科学技術計算には,今でもFortranの優位性は揺るぎなく,Fortran文化を継承すべきだと考えています.
 
 一方で,Fortran規格の改訂を受けもつISOのFortranワーキンググループでは,Fortranにオブジェクト指向や型の抽象化などの近代的なプログラミングパラダイムを取り入れようとする動きが続いており,また,Coarrayなどの並列化機能を標準の規格にしようとする動きも進行しており,実際にFortran2008では,一部のCoarray機能が取り入れられました.しかし,これらが実用的な意味で今後の科学技術計算にどの程度役に立つのかは,まだ議論の余地が残るところです.
 
 そこで,Fortranの置かれている現状を明らかにして,Fortranユーザの将来に対する要望やベンダの将来展望を聞き,これからのFortranについて意見交換ができればと考え,このイベントを企画しました.
 そして,Fortran文化を守るための明確な方針やその活動の意義が示されれば,HPF推進協議会としては,それを目標に掲げて,活動を続けていきたいと考えています.
 
主催:HPF推進協議会
共催:理化学研究所 計算科学研究機構
協賛:大阪大学 サイバーメディアセンター
   京都大学 学術情報メディアセンター
   大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター
   公益財団法人計算科学振興財団
 
シンポジウムの詳細・お申し込みについてはこちらをご覧ください。
 




Posted : 2015年06月09日