vol.17 歯科診療室内の汚染空気の滞留シミュレーション

今回のHPSC Newsでは、「歯科診療室内の汚染空気の滞留シミュレーション」に取り組んでおられる、大阪大学 歯学部附属病院 医療情報室 (口腔医療情報部) 南部 恵理子様の御研究を紹介します。

 

研究者:南部 恵理子
所属:大阪大学 歯学部附属病院 医療情報室 (口腔医療情報部)
歯科診療では歯を切削するタービンなどの器具により、患者様の唾液を含んだ飛沫が飛散する場合があります。そのため、飛沫を含んだ空気が長時間滞留しないために適切な換気が必要と思われます。本研究では、歯科診療室の個室を対象にして、ドアと窓を開放した自然換気のみの場合と、エアコンやHEPAフィルター搭載空気清浄機を併用した場合の室内空気の滞留を、空気齢という空気の評価指標を用いて数値流体力学シミュレーションにて可視化しています。通常、1件のシミュレーションを実行するのに非常に多くの時間的コストがかかります。スーパーコンピューターSQUIDを使用することで、シミュレーションの実行が短時間で可能となりました。




Posted : 2024年06月26日