スーパーコンピュータ SQUID: GPUアプリケーションの性能向上について

概要

この度、SQUIDでご提供しているGPU版GROMACS、LAMMPS、およびQuantum ESPRESSOについて、性能向上を目的としてバージョンアップとビルド設定の再検討・最適化を実施しました。新しいモジュールをご利用いただくと実行時間の短縮や消費ポイントの節約が期待できますので、ぜひお試しください。
 

GROMACS

GROMACSでは、長距離相互作用計算に用いられる高速フーリエ変換にGPUを活用することにより、実行性能が大幅に向上しました。STMVベンチマーク (106万原子)では、以下のグラフに示す通り、従来ご提供していたモジュールに比べ2.3倍〜2.9倍の高速化が実現しました。なお、実行手順も一部変更されていますので、GROMACSの利用方法のページをご覧ください。


 

LAMMPS

LAMMPSは計算をGPUで加速するためのパッケージとして「GPU」と「KOKKOS」の2種を提供しています。GPUパッケージは相互作用計算のみをGPU上で実行するのに対し、KOKKOSパッケージはシミュレーション全体を可能な限りGPU上で実行します。そのため、使用する相互作用や時間積分方式が実装されていれば、KOKKOSパッケージの方が性能に優れることが多くなっています。

これまでSQUIDではGPUパッケージのみ利用可能でしたが、この度KOKKOSパッケージもご利用可能になりました。例えば、in.eamベンチマーク (3,200万原子)では以下に示すようにKOKKOSパッケージを用いるとGPUパッケージと比べ3.8倍〜5.7倍の高速化が実現しました。KOKKOSパッケージの利用方法については、LAMMPSの利用方法のページをご覧ください。

 

Quantum ESPRESSO

Quantum ESPRESSOはバージョンアップによってGPU上で実行可能な処理が拡大しました。また、GPUDirect RDMA機能を有効化することによりGPU間通信性能が向上し、スケーラビリティが改善しました。以下に示す通り、GRIR443ベンチマーク (443原子) では、従来のモジュールと比べ1.3倍〜2.0倍の性能向上が得られました。

 

利用方法

最新版の各GPUアプリケーションを利用するには、BaseAppモジュールをロードした後、以下のモジュールをロードしてください。

GROMACS
- gromacs/2025.4mpi.GPU (マルチノード用)
- gromacs/2025.4.GPU (シングルノード用)

LAMMPS
- lammps/22Jul2025_update2.GPU

Quantum ESPRESSO
- QuantumESPRESSO/7.4.GPU




Posted : 2026年05月14日