Kinetic Monte Carloモデルを用いた転位運動解析に基づく合金材料の固溶体効果の非経験的予測
氏名:新里秀平
所属:大阪大学大学院基礎工学研究科
概要:合金材料の強度制御手段の一つである固溶体効果は材料中の転位と合金元素との複雑な相互作用により強い非線形性を持つ。このため新規合金材料開発プロセスにおいては経験的な強度予測は困難である。本研究では合金材料の固溶体効果を非経験的に予測する枠組みを構築することを目的として、原子モデリングに基づき非経験的に獲得された転位と固溶原子の相互作用パラメータを導入した動的モンテカルロモデルを構築し、転位運動に対して固溶原子、温度、付加応力が与える影響を転位の移動速度を求めることで解析した。得られた転位の移動速度より鉄基合金の降伏強度の非経験的予測を行なった。
論文掲載,発表実績:
(学術雑誌掲載論文)
- Shuhei Shinzato, Masato Wakeda and Shigenobu Ogata, "An atomistically informed kinetic Monte Carlo model for predicting solid solution strengthening of body-centered cubic alloys", International Journal of Plasticity, 2019, in press.
Posted : 2019年03月29日