シングルセルデータ高精度比較解析アルゴリズムの開発
氏名:加藤 有己
所属:大阪大学大学院医学系研究科
概要:シングルセルデータから導出される細胞集団の疑似時系列経路を比較することで、細胞の時間経過を制御する因子を同定できる可能性がある。ところが、従来は線形の経路同士でしか比較できず、分岐のある経路をグローバルに比較することができなかった。本研究では、木構造の疑似時系列経路を効率良く比較するツールCAPITALを開発した。人工データやヒト、マウスの骨髄細胞データを用いてCAPITALを評価した結果、他手法より高精度であり、実データにおける細胞型のペアを正しく対応させることに成功した。
論文掲載,発表実績:
(学術雑誌掲載論文)
- Reiichi Sugihara, Yuki Kato*, Tomoya Mori, and Yukio Kawahara, "Alignment of single-cell trajectory trees with CAPITAL," Nature Communications, vol. 13, 5972, Oct. 2022.
(国内研究会等発表論文)
- 加藤 有己, "シングルセルデータを用いた細胞動態解析アルゴリズムの開発", NGS EXPO 2022, 大阪府大阪市, Oct. 2022.
- 杉原 礼一, 加藤 有己, 森 智弥, 河原 行郎, "1細胞RNA-seqデータを用いた細胞状態遷移経路アラインメント法の開発", RNA Frontier Meeting 2022, oral/poster, 大阪府吹田市, Oct. 2022.
Posted : 2023年03月31日