汎用的量子回路の弱シミュレーション高速化手法の開発

 

氏名:青山昂生

所属:大阪大学大学院情報科学研究科

概要:[目的]
CP-Instrumentゲートを含む量子回路の出力サンプリングを古典コンピュータで実行する手法を効率化し,総実行時間を削減する.
[内容]
量子回路の弱シミュレーションを根付き木のパスサンプリングに帰着し,冗長計算を排除する.根付き木のパスサンプリング処理を部分木のパスサンプリング処理に帰着し,タスク並列による並列化を実施することで総実行時間を削減する.
[結果]
量子フーリエ変換回路を対象とした実験の結果,8ノードでのシミュレーションは,1ノードでの場合と比較して約2.6倍高速であった.しかし,並列化効率が低く当初期待していた性能向上を達成することができなかった.この原因は,タスク枯渇が発生し計算資源を有効活用することができないためである.今後,子タスク生成を考慮した親タスクの割当方法の実装と負荷分散の改善の組み合わせによって高速化を期待する.

 




Posted : 2024年03月31日