酸化物系人工シナプス素子におけるドナー欠陥挙動の第一原理理論解析

 

氏名:藤平哲也,小泉優紀,二宮雅輝,林侑介,酒井朗

所属:大阪大学 大学院基礎工学研究科

概要:人工シナプス素子への応用が期待される酸化物系抵抗変化材料(メモリスタ)の特性の鍵となるドナー欠陥の挙動を、第一原理計算を中心とした理論手法により詳細に解析した。代表的な酸化物メモリスタ材料であるルチル型TiO2に着目し、ドナー欠陥となる酸素空孔を含むスーパーセルモデルを構築し、空孔形成および移動エネルギーと、その外部電界依存性を系統的に評価した。計算で得られた酸素空孔の挙動とTiO2系メモリスタデバイスの電気特性・微細構造観察の実験結果を合わせて検討し、メモリスタ特性を支配する因子について議論した。

 

論文掲載,発表実績:

(国際会議会議録掲載論文)

  • Y. Koizumi, R. Miyake, Y. Hayashi, T. Tohei, A. Sakai, “Finite element analysis of Oxygen Vacancy Behavior in Rutile TiO2 under External Electric Fields”, 2023 International Conference on Solid State Devices and Materials(SSDM2023), PS-2-13, Nagoya, Sep. 7, 2022

 

(国内研究会等発表論文)

  • 小泉優紀、三宅亮太郎、林侑介、藤平哲也、酒井朗、「4端子平面型TiO2-xメモリスタにおける酸素空孔挙動の有限要素法解析」、第84回応用物理学会秋季学術講演会、21a-A307-6、熊本、2023年9月21日

 




Posted : 2024年03月31日