超音速燃焼を考慮した圧縮性粘性流れの数値解析法に関する研究
氏名:坪井伸幸
所属:九州工業大学大学院工学研究院機械知能工学研究系
概要:多成分極低温超臨界・遷臨界流体解析を可能とするロバストな数値解析手法の開発を行い,そして開発されたコードを用いて流動構造の把握を行うことを目的としている.密度差が100倍程度でもロバストに解析可能な,エネルギー保存(EB)ベースの解法と圧力ベース(PB)の解法を組み合わせたハイブリッド手法(HB(EB/PB))により,3次元非定常圧縮性粘性解析を行った.対象とする化学種は窒素単成分および酸素/水素2成分としている.対流項には3次精度のSLAU2(最小エントロピーを用いて安定化),時間積分は3段階ルンゲクッタ法,乱流モデルはSpalart AllmarasモデルとImplicit LESを組み合わせるILES/RANSハイブリッド法を用い,格子点数は約700万点とした.CFL数が0.8程度でもロバストに安定に解析を実行することができた.また,軸上の密度分布の実験データが存在する窒素噴流についても,良好に一致することが示された.
論文掲載,発表実績:
(国内研究会等発表論文)
- 本田 悠一郎,寺島洋史,坪井伸幸, "多成分超臨界・遷臨界流体に対するハイブリッド法の検証〜二次元噴流問題に対する従来型手法との比較〜", 第38回数値流体力学シンポジウム, OS1-2-4-04, Dec. 2024
- 戸島佑太,坪井伸幸,丸祐介,藤田和央, "ウェーブライダー形状の空力特性評価:ISAS/JAXA超音速及び遷音速風洞を用いた6分力計測と再現性について", 令和6年度宇宙航行の力学シンポジウム, ISAS2024-SFMA-025, Dec. 2024
- 木下楓大,坪井伸幸,小澤晃平,丸祐介,藤田和央, "簡易ウェーブライダー形状の空力特性における乱流モデルの影響評価", 日本機械学会 九州支部九州学生会第56回学生員卒業研究発表講演会, 515, Mar. 2025
- 帆足真尋,永島浩樹,寺島洋史,坪井 伸幸, "ロケットエンジン内部を想定した水素酸素混合の検証:分子動力学シミュレーションと混合則の比較", 日本機械学会 九州支部 第78期総会・講演会, 426, Mar. 2025
Posted : 2025年03月31日