固体表面上に作製したタリウム原子層結晶の電子状態計算
氏名:戸市 裕一朗
所属:大阪大学大学院 工学研究科 物理学系専攻
概要:重元素であるタリウム(Tl)は、バルク結晶においてトポロジカル超伝導状態が発現する可能性が理論的に指摘されている。しかしながら、Tlは軟らかく低融点であるため単結晶を作製することが困難であり、バルクTlのバンド構造はこれまで理論計算による報告に限られてきた。これに対して、Si(111)基板上にTl原子を2原子層以上吸着させると、3次元的な島状構造が形成される。この島状Tlの電子状態を明らかにするため、島状Tlを再現するTlスラブモデルを構成し、第一原理計算パッケージQuantum ESPRESSOを用いてバンド構造計算を行った。実験で観測されたバンド構造と比較することにより、島状TlはバルクTlと同様のバンド構造を有していることに加え、島状Tlの最表面原子に由来する表面状態が存在することを明らかにした。
所属:大阪大学大学院 工学研究科 物理学系専攻
概要:重元素であるタリウム(Tl)は、バルク結晶においてトポロジカル超伝導状態が発現する可能性が理論的に指摘されている。しかしながら、Tlは軟らかく低融点であるため単結晶を作製することが困難であり、バルクTlのバンド構造はこれまで理論計算による報告に限られてきた。これに対して、Si(111)基板上にTl原子を2原子層以上吸着させると、3次元的な島状構造が形成される。この島状Tlの電子状態を明らかにするため、島状Tlを再現するTlスラブモデルを構成し、第一原理計算パッケージQuantum ESPRESSOを用いてバンド構造計算を行った。実験で観測されたバンド構造と比較することにより、島状TlはバルクTlと同様のバンド構造を有していることに加え、島状Tlの最表面原子に由来する表面状態が存在することを明らかにした。
論文掲載,発表実績:
(学術雑誌掲載論文)
- Yuichiro Toichi, Runa Okuda, Isamu Yamamoto, Shigemi Terakawa, Kazuyuki Sakamoto, "Electronic Structures of Thallium Islands Grown on Si(111)", Journal of the Physical Society of Japan, Vol. 94, No. 12, p.123703, Nov. 2025.
(国内研究会等発表論文)
- 奥田留奈, 戸市裕一朗, 寺川成海, 山本勇, 坂本一之, "Si(111)上に作製したTl薄膜結晶の電子状態", 2025年度 関西薄膜・表面物理セミナー, 2025年11月.
Posted : 2026年03月31日


