大阪大学サイバーメディアセンター(以下、「本センター」という。)では、本センターの大規模計算機システムを活用する研究開発の育成・高度化支援の観点から、本センターが参画する「ネットワーク型」学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点(JHPCN)や革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の目的を踏まえつつ、今後の発展が見込まれる萌芽的な研究課題や本センターの大規模計算機システムを最大限活用することで成果が見込まれる研究課題を公募します。
よくあるご質問については、こちらをご覧ください。過去の採択結果については、こちらをご覧ください。
平成30年度 公募利用(追加募集)の採択結果(利用期間平成30年6月~平成31年3月)
若手・女性研究者支援萌芽枠
代表者名 | 研究課題名 |
---|---|
越智 正之 様 (大阪大学 大学院理学研究科) |
複合アニオンに起因した多軌道性と低次元性からうまれる強相関電子物性の研究(★) [DOI:/10.18910/77147] |
北澤 正清 様 (大阪大学 大学院理学研究科) |
高温物質中におけるクォーク間相互作用の微視的伝達機構の解明(★) [DOI:/10.18910/77149] |
白戸 高志 様 (大阪大学 レーザー科学研究所) |
相対論的Vlasov–Fokker–Planck–Maxwell系に対する電荷・運動量・エネルギー完全保存スキームの開発と実証実験(★) [DOI:/10.18910/77151] |
樋口 公紀 様 (九州大学 大学院理学府) |
多様な星形成環境における連星形成可能性(★) [DOI:/10.18910/77156] |
矢野 将寛 様 (大阪大学 大学院工学研究科) |
超高強度レーザーパルスとプラズマの相互作用による時空の歪みの観測可能性(★) [DOI:/10.18910/77158] |
(★) JHPCN萌芽研究として認定
大規模HPC支援枠
代表者名 | 研究課題名 |
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河野 宏明 様 (佐賀大学 教育研究院) |
Z3対称な量子色力学における格子シミュレーション [DOI:/10.18910/77150] |
谷口 裕介 様 (筑波大学 計算科学研究センター) |
勾配流法を用いたNf=2+1 QCDのエネルギー運動量テンソルの研究 [DOI:/10.18910/77153] |
平成30年度 公募型利用制度 成果報告会
平成30年度 公募型利用制度 募集要項(追加募集)
1. 公募型利用制度概要と応募資格
本センターが設置する大規模計算機システム公募型利用制度(以下、「公募型利用制度」という。)は今後の発展が見込まれる萌芽的な研究課題を募集する(1)若手・女性研究者支援萌芽枠、大規模計算機システムを最大限活用することで成果が見込まれる研究課題を募集する(2)大規模HPC 支援枠から構成されます。
これらの公募型利用制度に応募できる課題代表者は、本センターの大規模計算機システム利用規程で定める利用資格を有することを前提とし、それぞれの公募枠についての応募資格は下記の通りとします。なお、平成29年度に本制度を利用された場合は、平成30年度のJHPCN課題(萌芽型共同研究は除く)またはHPCI課題に応募された方のみ応募資格を有します。
(1) 若手・女性研究者支援萌芽枠
- ・研究代表者が42歳以下(平成30年 4月 1日時点)の若手男性研究者、あるいは、女性研究者(年齢制限を設けない)であること。
- ・下記をご了承いただけること。
- 学際大規模共同利用・共同研究拠点(JHPCN)の萌芽型共同研究課題の条件を満たす課題については、同拠点共同研究課題審査委員会で審査の上,JHPCN の萌芽型共同研究課題として採択される場合があること。
(2) 大規模HPC 支援枠
- ・既に並列化済みのプログラムを持ち、並列度を上げて実行する計画があること。
2.募集課題数
(1) 若手・女性研究者支援萌芽枠 | 若干数 |
(2) 大規模HPC 支援枠 |
3. 研究実施(利用)期間
平成30年 6月 1日から平成31年 3月31日までの期間利用することができます。この期間を越えての利用については、引き続き公募に申請し課題が認められる必要があります。
4.利用できる大規模計算機システムについて
本制度にて利用できる本学のHPC資源は「スーパーコンピュータ SX-ACE」「大規模可視化対応PCクラスタ」「OCTOPUS※」です。
※OCTOPUS GPUノード群を利用する課題については、募集いたしません。
「スーパーコンピュータ SX-ACE」はベクトル型CPUを持つ計算機で、1クロックで複数の演算処理することを可能とするスーパーコンピュータです。特徴としては大規模な行列計算、内積などの計算を行うことに適した計算機です。
「大規模可視化対応PCクラスタ」は、通常のPCアーキテクチャと同様のクラスタ計算機です。このシステムの特徴としては再構成可能な拡張性を持ち、必要に応じたGPUを計算ノードに割り当てることが可能です。さらに高精細可視化装置と連動した計算、インタラクティブジョブを処理することが可能な計算機で、豊中キャンパスもしくはうめきたVislab Osakaに設置された可視化装置タイルドディスプレイと連動して利用することができます。
「OCTOPUS」は汎用CPUノード群、GPUノード群、XeonPhiノード群、大容量主記憶搭載ノード群から構成されるクラスタ計算機です。
提供資源についての詳細は、以下をご覧ください。
スーパーコンピュータ SX-ACE 大規模可視化対応PCクラスタ OCTOPUS
5. 支援内容
公募型利用制度における本センターの支援内容は下記の通りとします。
- ・研究課題推進のための大規模計算機システム利用負担金の全額を本センターが負担します。
- ・研究課題推進のために本センターの施設(会議室等)を利用できます。
- ・本センターで開催する本公募型利用制度の成果報告会の旅費を全額補助します。
- ・大規模HPC 支援枠採択課題については、希望により、本センターからのプログラムチューニング支援を提供します。
6. 課題審査
応募された課題申請書を本センターの高性能計算機システム委員会で審査を行います。応募枠に対する採択基準は下記の通りとします。
(1) 若手・女性研究者支援萌芽枠
- ・本センター大規模計算機システムを活用することで今後の発展が期待できる萌芽的テーマであるかどうか。
- ・大規模計算を必要とする課題であるかどうか。
- ・提案計算計画に妥当性があるかどうか。
- ・今後継続的に大規模計算機システムを活用した研究が推進できるかどうか。
(2) 大規模HPC 支援枠
- ・本センター大規模計算機システムを活用することで学術的な意義・インパクトを有する成果導出が見込めるかどうか。
- ・大規模な並列計算を実現できるかどうか。
- ・提案計算計画に妥当性があるかどうか。
7. 成果報告等の義務
課題採択者には下記の報告・発表が義務付けられます。また論文やプレスリリース等で発表を行う際は本制度により支援を受けた旨を明記してください。
- ・本センターで開催する公募型利用制度の成果報告会(平成31年 3月頃を予定)において成果発表を行うこと。
- ・本センターが刊行する「HPC ジャーナル」に報告記事を寄稿すること。
- ・本センターの定める成果報告書を提出すること。
- ・JHPCN の萌芽型共同研究課題として採択された場合には、JHPCN の主催するシンポジウムでの発表を依頼する場合があること。
- ・翌年度のJHPCN課題またはHPCI課題の応募を行うこと。
8. 遵守事項
大規模計算機システムの利用に関しては、本センターの大規模計算機システム利用規程を遵守していただきます。
9. 応募方法及び期間
課題申請書に必要事項を記入のうえ、以下の送付先までE メールにて送信してください。
課題申請書は、下記からダウンロードしてください。
課題申請書
送付先 | 大阪大学情報推進部情報基盤課研究系システム班 大規模計算機システム担当 E-mail:system@cmc.osaka-u.ac.jp |
募集開始 | 平成30年3月19日から |
募集締切 | 平成30年4月20日(必着) |
10. 審査結果の通知
平成30年 5月中旬に結果をメールで通知する予定です。
11. 利用開始
課題が認められた方は、情報推進部情報基盤課研究系システム班から利用開始に必要な案内をいたします。
問い合わせ先 (利用に関する相談など) |
E-mail:system@cmc.osaka-u.ac.jp 〒567-0047 大阪府茨木市美穂ヶ丘5-1
情報推進部情報基盤課研究系システム班 大規模計算機システム担当宛 |
公募型利用制度 Q&A
Q. 現在、公募型利用制度を利用していますが、翌年度の公募型利用制度に応募可能でしょうか?
Q. 同一年度に公募型利用制度に加えて、HPCI課題あるいはJHPCN課題に採択された場合、公募型利用制度を辞退する必要があるのでしょうか?
- A. 特に公募型利用制度を辞退する必要はなく、併用していただけます。
ただし、公募利用制度、JHPCN課題、HPCI課題のいずれにおいても、申請後割り当てられた計算資源は使いきられることが期待されています。資源を使い切れないかもしれない等、併用する上で不安がある場合は、辞退していただくことも可能です。
Q. 大学院生 (修士/博士) は応募可能ですか?
- A. はい。大学院生(修士/博士)及び、これに準ずる方もご応募いただけます。ただし、申請書には指導教員の情報もご記入いただくようお願いいたします。
Q. 成果報告等の義務として「翌年度のJHPCN課題またはHPCI課題の応募を行うこと」とありますが、公募型利用制度の申請者が、JHPCN課題やHPCI課題の”代表者”として応募する必要があるのでしょうか?
- A. 大阪大学の計算機資源を活用する、JHPCN課題の"共同研究者"、あるいは、HPCI課題の"課題参加者"として、公募型利用制度の申請者様をご登録いただき、別の方を"代表者"として申請いただいても結構です。本センターの公募型利用制度で採択された課題が、大阪大学サイバーメディアセンターの計算機資源を活用するJHPCN課題あるいはHPCI課題に発展することを期待しています。