ABINIT-MPは、フラグメント分子軌道(FMO)計算を高速に行えるソフトウェアです。専用GUIのBioStation Viewerとの連携により、入力データの作成~計算結果の解析が容易に行えます。4体フラグメント展開(FMO4)による2次摂動計算も可能です。
公式サイトはこちらをご参照ください。
汎用CPUノード版、ベクトルノード版を用意しておりますが、使えるモジュールに制限があります。なお、バッチリクエストによる処理のみ許可しております。ジョブスクリプト例と、ジョブ実行方法について以下で解説いたします。
ノード種別 | F関数あり | F関数なし | ||
---|---|---|---|---|
SMP対応 | SMP非対応 | SMP対応 | SMP非対応 | |
汎用CPUノード群 | abinitmp_smp-fint | abinitmp-fint | abinitmp_smp | abinitmp | ベクトルノード群 | (使用できません) | (使用できません) | (使用できません) | abinitmp-vec |
ジョブスクリプトの作成:汎用CPUノード群
以下の例は19 MPIプロセス x 4スレッド(1ノード使用)でABINIT-MPを実行する場合のジョブスクリプトです。
ファイル名に特に指定はありませんが、本項ではabinit.shとしています。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 |
#!/bin/bash #PBS -q SQUID #PBS -l cpunum_job=76 #PBS --group=<グループ名> #PBS -l elapstim_req=01:00:00 #PBS -b 1 #PBS -T intmpi #PBS -v NUM_PROCS=19 #PBS -v NUM_THREADS=4 #PBS -v OMP_NUM_THREADS=${NUM_THREADS} #PBS -v OMP_STACKSIZE=5G #PBS -v BINARY_NAME=abinitmp_smp #PBS -v FILE_NAME=gly5 #PBS -v NUM_CORE=_16n-144p-4t-smp-2020.1-intel #PBS -v OUT_NAME=${FILE_NAME}${NUM_CORE} ulimit –s unlimited module load BaseApp module load abinit-mp/1.22 cd ${PBS_O_WORKDIR} mpirun ${NQSV_MPIOPTS} -np ${NUM_PROCS} ${BINARY_NAME} < ${FILE_NAME}.ajf > ${OUT_NAME} |
ジョブスクリプトの作成:ベクトルノード群
以下の例は40 MPIプロセス(1ノード4ベクトルエンジン使用)でABINIT-MPを実行する場合のジョブスクリプトです。
ファイル名に特に指定はありませんが、本項ではabinit-vec.shとしています。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 |
#!/bin/bash #PBS -q SQUID #PBS --group=<グループ名> #PBS -T necmpi #PBS -l elapstim_req=01:00:00 #PBS --venode=4 #PBS -v NUM_PROCS=40 #PBS -v FILE_NAME=gly5 #PBS -v AJF_NAME=${FILE_NAME}.ajf #PBS -v VE_FORT5=${AJF_NAME} module load BaseApp module load abinit-mp/1.22.VEC cd ${PBS_O_WORKDIR} BINARY_NAME=`which abinitmp-vec` mpirun -np ${NUM_PROCS} ${BINARY_NAME} |
ジョブスクリプトのその他の行についてはこちらをご参照ください。
実行方法
作成したジョブスクリプトを投入します。
% qsub abinit.sh
投入したジョブの状況確認方法はこちらです。
実行が終了すると、結果ファイルに計算結果が出力されます。
入力ファイルのサンプルやマニュアルは、以下をご参照ください。
/system/apps/rhel8/cpu/ABINIT-MP/intel2020u4/1.22/no-fint/
/system/apps/rhel8/cpu/ABINIT-MP/intel2020u4/1.22/fint/
/system/apps/rhel8/vec/ABINIT-MP/nec2.3.1/1.22/no-fint/