他のアカウントの領域(ディレクトリ)にあるデータは、権限の問題によりmvやcpによる転送ができません。
このページでは同一システムでアカウントを複数所持している方向けに、アカウント間でのファイル転送手順を説明します。
転送にはscpコマンドを使用します。
scpコマンドを使ってファイル転送をする場合は、予め転送するファイル名や転送先のディレクトリ名がわかっている必要があります。
以下の手順ではa61234を現在接続しているアカウント、b61234を別アカウントとしています。
1. フロントエンド上で次のコマンドを入力します。
・ a61234(接続中のアカウント) → b61234(別アカウント)
- カレントディレクトリ下の abc ディレクトリの中のファイル sample.c を、b61234のホームディレクトリに転送する場合
% scp ./abc/sample.c b61234@localhost:
・ b61234(別アカウント) → a61234(接続中のアカウント)
- b61234のホームディレクトリのファイル sample2.c を、a61234のホームディレクトリに転送する場合
% scp b61234@localhost:sample2.c ~
※ scp では、複数のファイルを一度に転送したり、ディレクトリごと再帰的にファイルを転送することもできます。詳しくは、「man scp」コマンドで scp のマニュアルを参照してください。
2. 初めて接続する場合は次のようなメッセージが表示されますので、yes を入力します。
The authenticity of host 'localhost' can't be established but keys of different type are already known for this host.
RSA key fingerprint is 19:14:7f:28:54:39:16:9a:99:d0:db:93:d6:ff:f3:13.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes
Warning: Permanently added 'localhost' (RSA) to the list of known hosts.
3. パスワードを聞かれますので、別アカウントのパスワードを入力します。
password: XXXXXXXX
(入力したパスワードは表示されません)
4. ファイル転送が行われ、転送状況、転送ファイルサイズ、転送時間が表示されます。
sample.f 100% |*****************************| 1326 00:01