本項では、共有利用の資源割り当て単位である「ポイント」と利用ルールについて解説いたします。
ポイントとは
共有利用において、割り当てられる資源量は「ポイント」で表現されます。構成の異なる複数種類のノード群それぞれへの申請を必要とせず、全てのノード群を使用可能とすることを目的に導入された制度です。各ノードの使用時間に応じて消費されるポイントは、下記の計算式にて算出されます。
消費ポイント = 使用ノード時間 × 消費係数 × 季節係数 × 燃料係数
以下で各項目について解説します。
ノード時間について
ノード時間は、下記のように算出されます。
ノード時間 = 計算に使用するノード数 × 計算時間(単位:時間)
「ノード時間」については下記ページにて詳しく解説しております。
具体的な計算例など、ノード時間に関する詳細は下記をご覧ください。
ノード時間について
消費係数について
消費係数は、各ノードの消費電力に応じて設定されている係数であり、下表の通り設定されています。1ノード時間使用すると、使用したノード群に応じて下表のポイントが消費されるとお考えください。
SQUIDの消費係数
SQUIDは投入するキューに応じて消費係数が異なります。
ノード群 | 高優先度 | 通常優先度 | シェア |
---|---|---|---|
汎用CPUノード群 | 0.3746 | 0.2998 | 0.2248 |
GPUノード群 | 2.2934 | 1.8348 | 1.3762 |
ベクトルノード群 | 1.4140 | 1.1312 | 0.8484 |
季節係数について
前年度の利用率に応じて0~1の間で設定される係数です。"季節限定のセール"のようなものとお考えください。季節係数が低ければその分だけポイントの消費量が割引されます。閑散期の利用率向上や、年度末の混雑緩和などを目的に導入しました。例えば、季節係数が0.8の時期にジョブを実行すると消費ポイントが本来の80%に割引されます。利用者の皆様が計算計画を立てやすいよう、年度末には次年度の1年間の季節係数を当ページにて公開いたします。
SQUIDの季節係数
2024年度は通年「1」となります。
燃料係数について
-
電気料金に合わせた値を設定します。2024年度当初は「0.85」を設定して運用しますが、年度中適宜見直しを行って運用します。変更する場合は改めてお知らせいたします。
具体例
10 × 3 × 0.2998 × 1 × 0.85 = 7.6449
→7.6449 SQUIDポイントが消費されます。
10 × 3 × 1.8348 × 1 × 0.85 = 46.7874
→46.7874 SQUIDポイントが消費されます。
10 × 3 × 1.1312 × 1 × 0.85 = 28.8456
→28.8456 SQUIDポイントが消費されます。
<参考>
共有10万円コース(1,000ポイント)で利用できるノード時間の目安は下表のとおりです。
SQUID | 消費係数 | 季節係数 | 燃料係数 | ノード時間の目安 |
---|---|---|---|---|
汎用CPUノード群 | 0.2998 | 1 | 0.85 | 3,924 ノード時間 |
GPUノード群 | 1.8348 | 641 ノード時間 | ||
ベクトルノード群 | 1.1312 | 1,040 ノード時間 |
上記は1,000ポイントを全て同一ノード群で消費した場合の例になります。使用するノード群はジョブごとに自由に選択できます。
現在のポイント(ノード時間)の確認
usage_viewコマンドを使用することで、自分が所属するグループ及び、グループに所属するユーザが使用したノード時間、ポイントを表示することが可能です。コマンドの利用についての詳細は下記をご覧下さい。
利用状況の確認方法 (SQUID)
注意事項
- ポイントは申請単位(グループ単位)で割り当てます。個人ごとに分けることはできません。
- ポイントを全て消費するとジョブ投入/実行ができなくなります。既に実行中の計算については中断されることなく最後まで実行されます。
- システム障害など不慮のトラブルによりジョブの実行が中断された場合、当該ジョブはポイントを消費しません。影響を受けた方には個別にご連絡いたします。